板材に直接印刷できる「HP Latex R2000 Plus プリンタ」日本初上陸、全容を探る:IGAS 2018(1/2 ページ)
日本HPは、「紙、復活」をコンセプトに、ペーパーレス時代にある中、印刷のデジタル化により、必要な時に必要な分だけプリントできる「オンデマンド印刷」をPRするブース展開を行った。2018年はHP Latexプリンタが市場に登場して10年目、水性のHP DesignJetグラフィックモデルは20周年の節目の年。この機に両シリーズとも、国内初出展となる新機種を披露した。
日本HPは、10周年を迎えるHP Latex機で初のボード素材への印刷を可能にした「HP Latex R2000 Plusプリンタ」、20周年のHP DesignJetグラフィックモデルは高画質を追求した「HP DesignJet Z6/Z9+」「HP DesignJet Z6810」のニューモデルを「IGAS2018」で披露した。
HP Latexインクを刷新、ホワイトを新たに追加し、UV機に対抗
HP Latexプリンタの新機種は、第3世代HP Latexインクを刷新し、1台でリジッド(ボード素材)とロール素材に印刷できる「HP Latex R2000 Plusプリンタ」を初出展。これまでのHP Latex機ではできなかった板材へのダイレクトプリントを可能にし、カラーもCMYKLcLmの6色にホワイトインクが新たに加わった。
リジッド素材は、幅2.5m(メートル)・厚さ最大5cm(センチ)までのアルミ複合板、スチレンボード、発砲塩ビ、厚紙、プラスチック板、木、ガラスなどに直接印刷することができ、サイン・ディスプレイ分野だけに限らない、建装材での用途展開が見込まれる。厚いインクレイヤーで素材を覆うUV印刷と異なり、水性のHP Latexインクはメディアの素材感はそのままに印刷でき、無臭でオペレーターにも安全で、環境にも配慮されている。
新開発のHP Latex ホワイトインクは、未使用時にはホワイトインク用ヘッドを取り外して本体に格納することで無駄を削減。インクを循環させて沈殿を防ぐ機構やヘッドのノズルチェックを含む自動メンテナンス機能も備える。
搭載インクは7色の他に、従来のオプティマイザーインクと、新開発のオーバーコートを追加。第3世代HP Latexインクの高スクラッチ材を抜き出し、出力物の表面を強化する機能がある。ラミネート加工を施さず耐擦過性を求める場合に使用するなど、使い分けができる様になった。
出力速度は最大88m2/h(3パス)。4パス設定だと4×8板18枚が1時間に製作できるという。
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