POPや店舗什器など販促市場でも進むデジタル化、「店舗販促EXPO 夏」レポート:特集「第6回 店舗販促EXPO 夏」(1/3 ページ)
2018年販促・マーケティング総合展 夏 内の「第6回店舗販促EXPO 夏」が2018年7月4〜6日、東京・江東区の東京ビッグサイトで開催された。
第6回目の夏開催となる今展では、店舗向けの販売促進にまつわるPOP・店舗什器・サイン・デジタルサイネージの資機材・サービスが集結。最近のトレンドとしては、これまでの主流だったアナログのPOPや販促物から、デジタルのサイネージやタブレット端末と連動した販売管理システムなど、デジタル化の流れが顕著に進んでいる。とくに出展各社の顔ぶれを見ると、販促物の製作や印刷会社だけでなく、IT系企業との協業などにより、AR(拡張現実)やソーシャルメディアなどの新しいテクノロジーとの組み合わせ、スマートデバイスを巧みに使った新製品が登場した。会場で、注目を集めた資機材、サービスにフォーカスを当てて取り上げる。
ARと看板の組み合わせで、設置イメージをスマホに表示
オンラインストアの「サインスタイル-sign style-」を運営するオリエンタライズは、LEDディスプレイ「ホログラムディスプレイ プロペラ SDカードタイプ」を出品。流す映像はSDカードを差し込めば、回転するプロペラにLEDで投影される仕組み。回転するプロペラに写し出される映像は、残像感があり、視認者に不思議な浮遊感をもたらす。
ARと看板の組み合わせでは、看板掲出前に設置イメージを確認できる「看板ARフィッティング」を紹介。無料の専用アプリ「COCOAR2」をインストールしたスマホで、看板製品のカタログから置きたい看板をスキャン。設置したい場所を撮影すれば、画面上に選んだ看板が立体的に映し出され、設置イメージを見ることができる。
3Dでは、レンチキュラー方式を採用し、3D眼鏡無しで3次元映像を見ることができるディスプレイ「RAGAN−ラガン−」を展示。42インチタイプで、誰に対してもアイキャッチ効果の高い3D映像を表示することができる。
ブースでは円柱状の軽量サイネージ、ディスプレイの下に手をかざすと消毒液が噴射される殺菌サイネージ、ロールアップから大型サイズまでの各種バナーなども披露された。
Latexプリント&カット機×メディアで販促物製作の内製化提案
サイン・ディスプレイ・インテリアの資機材を販売するニップコーポレーションは、「Latex&Graphics Product」をテーマに、日本HPのLatex機エントリーモデル「HP Latex 115プリント&カット」の実機デモを行った。HP Latex 115は、1371mm幅のロールメディアに対応し、優れた擦過性と高い耐候性を備えた第3世代HP Latexインクを搭載。溶剤インクに比べ、臭気性が無く、インクの成分の大半が水のため、内装材で関わる国際的な環境基準をクリアしている。
速乾性があるため、出力したメディアの乾燥時間を必要とせず、バンドル(同梱)しているカッティングプロッタ「HP Latex 54 ベーシック カッター」で、すぐにステッカーなどのカット作業に移れるのが特長だ。
会場では、ニップが取り扱う塩ビなどのインクジェットメディアにLatex機でプリントしたノベルティやグッズ、デジタルプリント壁紙などの成果物を陳列。プリンタとメディアの導入で、幅広い企業に販促物・サンプル品製作の内製化を提案した。
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