凸版印刷が没入感ある「空間演出」に新たな提案
世界最高水準となる1.5mmピッチの高精細LEDディスプレイをタテイシ広美社と共同開発。これに、映像コンテンツや空間デザインなどの領域で蓄積してきたノウハウを付加し、映像でありながら現実世界にいるような感動体験型空間を生み出す。
凸版印刷は、屋外広告業のタテイシ広美社と、世界最高水準の高精細画質を実現した1.5mm(ミリ)ピッチのLEDディスプレイを共同開発。凸版印刷が蓄積してきた映像コンテンツ制作や空間デザインなどのノウハウと組み合わせた、感動体験型空間ソリューション「エクスペリエンスウォール」として販売展開している。
LEDディスプレイ設置時には壁面デザインから建装材の製造施工まで担当
エクスペリエンスウォールは、新開発の高精細1.5mmピッチのLEDディスプレイに、撮影から編集まで独自制作の8K映像を表示。LEDディスプレイの設置にあたっても、凸版印刷が天井や壁面のデザインから建装材製造・施工まで一貫することで、フレームレスによる大画面での没入感ある空間演出を提供していく。
このLEDディスプレイは、480×270mmのLEDパネルで構成。パネルは長辺か短辺の一辺が連結していれば、自由に並べてディスプレイサイズを決められる。階段状や壁面の360度外周、内部にパネルがない空白エリアなどの設計も自在。高精細LEDの特徴を生かした高輝度でハイコントラストな映像コンテンツに適するという。
既に、2018年6月7日に同社が新設した地方創生・観光立国の共創拠点「NIPPON GALLERY TABIDO MARUNOUCHI」(東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1/2F)に導入済み。同所での設置機材は、LEDパネル178枚、制御用コンピュータ、4K映像再生装置2台、音響設備。ディスプレイサイズは約23m2(平方メートル)となっている。
今後の活用提案として、駅や空港などの交通施設のメインゲートをはじめ、商業施設やテーマパークでの動画・静止画・CG映像の表示、プロジェクションマッピングのようなエンターテインメント演出のほか、フレームレスの大画面に実物大映像を表示することで、自動車や住宅設備のバーチャルショールーム等での利用も見込む。
導入価格は1m2あたり600万円から(音響設備、コンテンツ制作費は別途発生)。施工期間は製造期間込みで約5カ月。売上目標として、2020年度に関連受注含め約80億円を掲げる。
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