ミライト・テクノロージーズがコマツとドローンで業務提携:ドローン点検(2/2 ページ)
ミライト・テクノロジーズは、注力しているドローン事業で、事業領域を拡大する初弾として、建設機械のコマツと業務提携した。コマツが5月から提供を開始するドローン測量サービスで、パイロット育成や全国の広域ネットワークを活用した運航代行などで全面サポートしていく。
3D現況測量データがわずか数十分で作成完了。独自のスマホアプリも開発中
コマツの「EverydayDrone」は、同社が掲げるスマートコンストラクションの一環として行う新たなドローン測量サービス。
このサービスでは、自動運航する専用ドローン「Explore1」と、現場で高速にデータ処理ができるGNSSベースステーション「EdgeBox」を使い、これまで丸一日がかりだった3D現況測量データの生成を数十分で完了させる。3D現況測量データは建設業務に向けたオープンプラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」上へアップロードされ、閲覧ができるようになる。
また、同社が独自開発しているiPhone用アプリ「スマートコンストラクションアプリ」に測量データを転送することで、前回データとの比較から、施工した切土量や盛土量がどこからでも一目で確認でき、造成工事などの現場で、進捗管理に役立てることが可能だ。
ワークフローとしては、「Explore1」で撮影した写真データを現場に設置された「EdgeBox」に転送し、不要物などが除去された3D現況測量データが生成される。3D現況測量データは、LANDLOGプラットフォーム上へアップロードすることで、現場だけではなくゼネコン本社などでの作業進捗の確認に役立てることもできる。
コマツのスマートコンストラクション推進本部 村上数哉主幹は、「4月に社名変更したグループ内のコマツカスタマーサポート(旧コマツレンタル)を通してドローンレンタル、測量システムの提供を5月から開始する。アプリについては5〜6月の開発完了後、測量用などの実証試験を経て年内のできるだけ早い時期に実用化を目指したい」と展望を語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 建設現場をAIで動画分析、作業効率改善の施工管理ソリューション
ランドログは、リアルタイム動画解析による新しい施工管理のIoTソリューション「日々カメラ」のサービス提供を開始する。建設現場の建機やダンプ、作業員などのデータを定点カメラで測定し、車両や地形情報、稼働状況などをAIで分析。これを一元管理することで、作業の効率化を図り、建設業界が直面する深刻な労働力不足などの諸課題を解決する。 - NTT西日本がAIで道路の路面診断、解析結果を“見える化”
NTT西日本は、AIを使った安価かつ効率的な道路路面診断を提供している。同社では2017年11月から検証を進めており、商用化のめどがついたため、2018年3月末から全国でサービス展開を開始した。 - 自律飛行ドローンで不審者を発見、KDDI・セコムなどが実証実験
NEDO、KDDI、セコム、テラドローンは、世界で初めて4G(第4世代移動通信)を活用した自律飛行ドローンによる警備実証実験を実施し、広域施設の遠隔巡回警備に成功した。広域や夜間など警備員の人的資源が不足しやすい現場にも、警備ドローンが警備行動を人に代わって行うことで効率的な警備が可能になる。 - ドローン写真データから構造物の劣化を自動判定、維持保全計画の提案も
日立システムズは、ドローンで撮影した写真データからビルなどの建築物劣化箇所を判定する「自動劣化診断機能」を開発した。建築物・構造物の点検作業や結果判定、レポート作成・管理業務などを効率化する。