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外壁パネル施工を30%省人化、新しい足場工法を開発:現場管理
大和ハウス工業とフジタは日鉄住金鋼板と共同で、新型の外壁パネルを開発し、外部足場が不要で屋内からパネルを取り付けることができる新しい工法を開発。外壁施工に必要な作業員数を最大3割削減できるという。
大和ハウス工業とフジタは、日鉄住金鋼板と共同で、新型の金属サンドイッチ外壁パネルを開発し、施工の省力化を可能にする外部無足場工法「(仮称)ノスキャップ工法」を実用化した。
「(仮称)ノスキャップ工法」は、外部の足場が不要で屋内から取り付けることができる足場工法。地上で、新開発した外壁パネルを複数枚接合したユニットパネルを製作し、クレーンでつり上げ、建物の躯(く)体に取り付ける。
一般的に、物流施設や工場などの外壁を施工するには、下地材にパネルを1枚ずつ取り付ける必要があり、多くの作業人員や作業日数を要していた。この工法を導入すれば、作業員数を最大3割まで削減することができるという。既に2018年2月に竣工したフジタ施工の物流施設で採用され、外壁施工の生産性向上が実証されている。
今回、3社が共同開発した外壁パネルは、芯材(ロックウール)を拘束材(鋼板)でサンドイッチ状に挟み込んだ建材。重量は約20kg/m2、働き幅は600〜1000mm、厚さは50mm。長さは最大10mまで製作可能で、耐火認定(30分・1時間)も取得済み。
両社は、今後深刻化する人手不足の解消に向け、同工法を大型商業施設の開発に導入していくとともに、さらなる作業効率の向上を図り、施工現場の完全週休2日など、より良い労働環境の実現を目指すという。
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