広がるBIM/CIMの活用に対応、オートデスクが新バージョンを展開:BIM/CAD
オートデスクは2017年4月27日から、建築・土木インフラ業界向けBIM/CIMソフトウェアの新バージョンの販売を開始した。建築・土木業界で活用が進むBIM/CIMの活用に焦点を当て、さまざまな機能の拡充を図っている。
オートデスクは2017年4月27日から、建築・土木インフラ業界向けBIM/CIMソフトウェアの新バージョンの販売を開始した。既に販売しているも製品も含め、建築・土木業界で活用が進むBIM/CIMの活用に焦点を当て、さまざまな機能の拡充を図っている。
建築向けのBIMソフトウェアであるRevitの新製品「Autodesk Revit 2018」では、階段作成機能を拡充した。複数階層に渡る一括作成を「踊り場を基準」と「レベルを基準」に変更できるようになった他、階高の異なる階層に対しての階段作成、各階階段ごとの個別修正に対応する機能を加えた。さらに、自由形状の躯体に対する配筋機能や、GIS座標をRevit上のプロジェクト座標に共有する機能も追加された。価格は1ユーザー当たり、1年間のサブスクリプション契約で30万5000円から(以下、同)。
CIM用の3次元モデル作成ソフトウェアであるInfraWorksの新バージョン「Autodesk InfraWorks 2018」では、既に対応していたファイル形式「LandXML」と「IFC」に加えて、「AutoCAD 2018」から採用されたファイル形式「2018 DWG」に対応する。さらに道路、橋梁などの設計機能を高め、土木設計向けの3D CAD「AutoCAD Civil 3D」からInfraWorksのデータを開いたり、Revitのデータに書き出したりなどの連携機能も強化した。価格は24万1000円から。
一方、Civil 3Dの新バージョンでは、複雑な線形や土工形状などを自動生成する機能を強化。さらに国土技術政策総合研究所「LandXML1.2に準じた3次元設計データ交換標準(案)」Ver1.1」について、「Autodesk CALS Tools」と連携させることにより出入力機能を強化する予定だ。こちらは2017年7月頃の対応を予定している。なお、Civil 3D 2018の価格は32万1000円から。
「i-Construction」を推進する国土交通省は、2017年3月31日にCIMの導入ガイドラインを発表した。オートデスクではInfraWorksやCivil 3Dの他、Revit、写真や点群データを利用して3Dモデルの作成・編集が行える「Autodesk ReCap 360 Pro」などを組み合わせることで、国交省のCIMガイドラインにも対応できるとしている。
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