Web上で住宅の省エネ性能を判定、福井コンピュータが新サービス:省エネビル
福井コンピュータドットコムは、Web上で住宅の省エネ性能を判定できるサービスを展開する。建材や設備を選択し、最新の省エネ基準に適合した「外皮性能値」や「一次エネルギー消費量」の計算、ZEHやBELSの適合判定など、住宅の省エネ性能を総合的に判定できるという。
2017年4月1日から「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」が施行された。まずは延べ面積2000m2以上の新築の非住宅建築物から省エネ基準の適合義務化が始まったが、2020年までに戸建住宅も含む全ての新築の建築物に対し、適合義務化が拡大していく。近い将来、住宅も省エネ基準への適合が必須となる。
福井コンピュータドットコムは、住宅の省エネ性能をWeb場から判定できるサービスを 2017年4月18日から開始する。福井コンピュータグループのCAD製品の利用の有無に関わらず、住宅メーカー、工務店、建築設計事務所、建材商社、サッシ、断熱材メーカーなど、住宅事業に関わる事業者は誰でも利用できる。
省エネ判定サービスは、福井コンピュータが展開する建材や設備の情報サイト「3Dカタログ.com」内の機能一部として提供する。登録された建材情報を利用し、平成28年の省エネ基準に適合した「外皮性能値」と「一次エネルギー消費量」の計算、ZEHやBELSの適合判定など、住宅の省エネ性能を総合的に判定できる。
省エネ計算に必要となる各メーカー製品の性能値をWeb上から直接取り込めるため、基準に適合した建物の仕様検討や建材設備の選定や、省エネに関わる各種申請業務などの効率化に役立つとしている。施主に対する、住宅性能の説明資料としても利用可能だ。一次エネルギー消費量計算などは、Excelによる計算結果の出力や、建築研究所のエネルギー消費計算プログラムへの連携による申請書の出力にも対応している。
省エネ判定サービスの提供に向けて福井コンピュータドットコムは、3Dカタログ.comに登録された製品に、性能数値情報や建材証明書を追加した。断熱材や太陽光発電などの省エネに深く関わる製品も新規登録を行った。約90社の製品について性能数値情報を整備した。
サービスの利用料は年間1万2000円(税別)。初回申込時には、30日間無料体験サービスも提供する。
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