働き方改革を促すデジタル野帳「eYACHO」に意思疎通の新機能:情報化施工(2/2 ページ)
MetaMoJiが建設業界向けのデジタル野帳アプリ「eYACHO」の新バージョンを発表。メンバーがリアルタイムに同時書き込み可能な共有ノートを作成できるなど「個のツール」から「チームのコミュニケーションツール」へと進化した。
複数人での同時入力も遅延なし、現場のコミュニケーションが円滑に
発表会では、同社の東京オフィスと徳島県のサテライトオフィスとでスタッフが配置され、現場監督(東京)と事務所の所長(徳島)という役割分担でのeYACHOのデモンストレーションを実施。現場の記録をチームで共有し、eYACHOの図面や写真へ手書きで要件を示しながら所長に指示を仰ぐという実演が行われた。
デモではSkypeでサテライトオフィス側が映し出されていたが、映像と音声でのアクションから遅延することなくeYACHOへの指示(図面ファイルへの手書きや写真挿入)が反映されていた。また、複数人での同時入力にも遅延せずに対応。これは同社のグループコミュニケーションアプリ「MetaMoJi Share for Business」などで使われているリアルタイム伝搬技術「Share」によって実現しているという。
その他の新機能では、チームで共有しているさまざまなノートを自分のノートに一元管理可能なリンクユニット、簡易作図機能、リコーの360度全天球カメラ「THETA」との連携機能などを新たに備えた。
価格は「eYACHO for Business チーム クラウド版」が年間利用料2万円/1ライセンス(5ユーザーから:初期導入費25万円が別途必要)、シェアノートを使った会議支援オプションが年間利用料5000円/1ライセンス、MetaMoJiクラウド容量追加(100GB) が年額利用料10万円となっている。また、インストールから帳票作成・運用までハンズオンで支援する「導入支援サービス」(半日で10万円〜)や現場で利用するテンプレート/アイテム/ツールボックスなどを作成する「帳票作成サービス」(10万円〜)といったサービスも用意。また2017年5月にはWindows 10対応「eYACHO」のリリースも計画されているという。
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