スマホで現場作業の抜け漏れ防止、管理者の負担も軽く:情報化施工
KCCSモバイルエンジニアリングは現場管理支援サービス「SmartBee」の提供を開始した。既存のスマートフォンやタブレット端末などを活用し、作業項目の確認や結果の入力、現場写真の保存などが行えるクラウドサービスだ。建設現場やビル管理、エネルギー設備など、さまざまな現場における業務効率の向上や作業品質の向上に活用できるという。
KCCSモバイルエンジニアリングは2016年11月30日、同日より現場管理支援サービス「SmartBee(スマートビー)」の提供を開始した。スマートフォンやタブレット端末などを活用したクラウド型のサービスで、建設現場やビル管理、エネルギー設備など、さまざまな現場における業務効率の向上や作業品質の向上に活用できるという。
使い方の概要は以下の通り。現場作業者はスマートフォンなどからSmartBeeにアクセスし、事前に登録した作業項目に従って作業を実施。その結果の入力や撮影した写真などを、作業現場からアップロードする。管理者は遠隔地からでもアップロードされた情報をリアルタイムに閲覧・承認することができる(図1)。
作業者が現場から事務所に戻ってから行っていた報告書の作成業務や、必要な写真の撮り忘れによる手間、大量の報告書を取りまとめる管理者の負荷、現場作業者と管理者との情報共有不足による手戻りといった課題の解決に活用できるとしている。
価格は初期費用が5万円、月額料金は写真保存枚数による従量課金制をとる。最も安いプランは月額5万円で、保存枚数は0〜5000枚となっている(図2)。利用できるユーザー数は無制限だ。PC、スマートデバイス(iOS/Android/Windows)に対応しており、専用端末を導入する必要はない。
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