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東急建設、ZEB化改修で消費エネルギーを82%削減へ省エネビル

東急建設は自社の技術研究所のオフィス棟を、運用しながらZEB化改修する。この改修によって、数年後には建物の一次エネルギー消費量を82%削減することを目標とする。国内トップレベルの省エネを実現するとともに、技術実証や顧客への提案に活用する狙いだ。

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 東急建設は2016年10月21日、神奈川県相模原市にある同社の技術研究所 オフィス棟のZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化する改修工事を実施すると発表した。既存建物のZEB改修としては国内トップレベルの一次エネルギー削減率を目指すとしている。

 技術研究所は2011年度からBEMSを導入し、エネルギー消費量の「見える化」など、運用にかかわる省エネ施策を実施してきた。同時期に独自開発の空調・照明制御技術も執務室の一部に導入している。今回のZEB改修では、建物の運用を続けならがら建築的および設備的な省エネ技術を導入し、ZEB化を図る。

 省エネに関するものでは外壁の外断熱化による熱負荷低減、窓のLow-Eガラスによる二重化、自然換気による空調負荷の低減、放射空調システム、LED照明の導入などを行う。さらにエネルギー利用の効率化を図るため、照明・空調の個別制御システム、地中熱利用システム、デシカント空調システムを導入する。

 さらに創エネ分野として、建物の南東壁面に太陽光パネルを設置し、蓄電池も併設した。さらに水素社会に向けた取り組みが進んでいることを受け、水素で発電する燃料電池システムも導入する計画である(図1)。


図1 主な改修項目(クリックで拡大)出典:東急建設

 今回のZEB化改修によるオフィス棟の一次エネルギー削減率は、暫定目標として2016年度は一般的なオフィスビルと比較し約68%削減するとした。さらに2017年度にはさらにIoT技術の活用も視野に、同82%以上の削減を目標とする。

 東急建設では改修後のオフィス棟は運用段階での技術の検証や建物性能を評価する場として利用していくのと同時に、「ZEB体現化モデル」として、新築のみならず顧客への既存建築を使用しながら改修するZEB改修提案にも活用していく考えだだ。

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