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鋼材・コンクリートの欠陥を非破壊で検出、画像化もできる新技術:情報化施工(2/2 ページ)
島津製作所は超音波と光で鋼構造物やコンクリートの欠陥を非破壊で検出・画像化する新技術を開発した。国内のインフラ老朽化が課題となる中で、インフラ維持管理における検査工程の省力化・効率化に貢献できる技術だという。今後さらなる研究開発を進め、3年後の事業化を目指す方針だ。
表面付近の微小なひび割れも検知
同社がこれまでに実施した基礎実験では、塗装鋼板の塗膜下の亀裂や塗膜の浮きなど、目視では確認できない欠陥を検知できた。新技術を実用化すれば、検査前の塗膜除去が不要になり、検査工程の大幅な省力化が期待できる。また、コンクリート表面付近に存在する微小なひび割れや、表面から1センチメートル以内の深さに存在する剥離など、従来技術では検知が難しかった欠陥を画像観察することにも成功している(図1)。
今後は新技術の実用化を目指して実証実験を重ね、ユーザビリティの向上、性能改良を進める。橋梁など交通インフラ構造物の検査用途への適用に向けては、京都大学共同で実証研究を開始した。また、プラント設備の検査用途への適用のため、インフラ管理者や検査事業者と連携し、2016年度中にフィールド実証をスタートさせる方針。3年後をめどにこれらの分野で本技術の製品化や事業化を目指す。さらに、材料試験機や非破壊検査機器をはじめとする同社既存製品との技術シナジーの創出を検討している。
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