建設業務での3Dデータ活用はどこまで浸透したか? 調査で分かった実態と課題:BUILTアンケート調査企画
建設業界では生産性の向上やクライアントへの提案力の強化手段として、業務に3Dデータを活用する企業が増え始めている。BUILTではこうした建設業界における3Dデータ活用の実態調査を目的に、読者調査企画を実施。回答からは3Dデータ活用と現状と、現場の課題が見えてきた。
日本の建設業界で生産性向上やクライアントへの提案力の強化手段として、3Dデータの活用が進みつつある。設計領域では3D CADを活用した3Dモデリングや各種の解析、施工領域では3Dデータによる情報管理や工程管理など、さまざまな場面おいて3Dデータを活用する場が広がってきた。さらに近年は、対象物の3Dモデルと設計情報データベースを組み合わせ、コンピュータ上で仮想の建設作業を行う「BIM(Building Information Modeling)」や「CIM(Construction InformationModeling)」など、より高度な先進手法の活用事例も増えている。
こうした建設業界におけるIT活用の最新動向を紹介するアイティメディアのBUILTでは、建設業務における3Dデータ活用の実態調査を目的に、読者調査企画「建設業務における3Dデータ活用アンケート」を実施した。アンケートは2016年6月13〜27日の間、Webアンケートで実施し、283件の回答を得た。
現状は二分化、活用を阻む「壁」は何か
調査結果では「あなたの所属する企業・職場は業務プロセスにおいて、3次元(3D)データを活用していますか?」という質問に対し、「非常によく活用している」(12.4%)「活用している」(20.1%)「時々活用している」(17.0%)と、活用に前向きな動きを示している回答が約5割を占めた。一方で「あまり活用していない」(15.9%)「全く活用していない」(24.7%)とネガティブな反応も4割以上を占めており、活用状況は二分化されているといえる。
では、「活用している」と回答したユーザーは、どのような業務領域で3Dデータを活用しているのか。また、活用していないと回答したユーザーは、どういった点に問題を感じているのだろうか。BUILTではこうした詳細なアンケートの結果を、電子ブックレットにまとめた。興味のある方はぜひこちらをダウンロードして頂きたい。
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【電子ブックレット】 建設業務での3Dデータ活用の実態とは――アンケート調査結果
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アイティメディア営業企画/制作:スマートジャパン 編集部/掲載内容有効期限:2016年9月26日