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市場変化にオープンイノベーションで対応、前田建設が新技術拠点を開設BIM/CAD(2/2 ページ)

前田建設工業は茨城県取手市に新技術研究所を開設する。今後の建設市場の変化に対応するITやIoTを活用した新技術の開発拠点として位置づける。他社との協業による「オープンイノベーションの場」としての活用を目指しているのが大きな特徴だ。異業種連携を推進して1社では開発が困難な新技術の開発を目指す。

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BIMを活用、建屋自体を技術展示場に

 MICは研究執務を行う「オフィス棟」、小〜大規模までの各種実験を行う「ラボラトリー棟」、他企業などとのオープンな交流の場となる「エクスチェンジ棟」で構成される。総延床面積は約1万3000平方メートルだ。ラボラトリー棟は実施工にこだわった最新の基盤的実験施設を導入するとともに、ロボット・自動化技術の研究開発に対応したエリアや、インフラマネジメント専用の実大実験施設なども用意する。

 オフィス棟やエクスチェンジンジ棟はオープンイノベーションの場として活用しやすいよう、実験装置・計器から自動的にデータを収集・管理・共有できるIoT(Internet of Things)の仕組みを導入。さらに取得したデータを分析・可視化するためのプラットフォームを独自開発のソフトウェア「CDS」をベースに構築し、企業間の「情報の壁」を感じさせない共創空間の構築を目指すという。また、既に運用している同社のベンチャー企業への投資スキームなどもMICを組み合わせて活用していく。これによりベンチャー企業などとの連携によるオープンイノベーションの推進も図る(図2)。


図1 前田建設工業がイメージするオープンイノベーション 出典:前田建設工業

 なお、エクスチェンジンジ棟は木造構造で、設計から施工までのプロセスにBIM(Building Information Modeling)を全面的に取り入れた。オフィス棟は同社のエネルギー技術を集約してZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を実現している。このようにMIC自体が技術の展示場としての役割を担っており、建屋自体が実験装置としても機能するよう開発を進める方針だ。

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