ビル管理システムにBEMS機能を追加、クラウド対応でより使いやすく:エネルギー管理
NECはビル管理システム「Butics」にBEMS機能を追加し、蓄電池や太陽光発電システムを含めた節電対策ができるようにした。タブレット端末を使った見える化や、クラウドを利用した複数ビルの管理などの機能も強化している。
NECはビル管理システム「Butics」にBEMS機能を追加した「Butics-SX」を製品化し、2013年10月から出荷を開始する。
Buticsは電力や照明、空調、防災・防犯設備を運用するための監視制御システム。空調や照明、電源設備を最適制御できる。これに蓄電池や太陽光発電システムの管理の他、消費電力量の見える化などの機能を加えたものがButics-SXである(図1)。節電対策や業務効率化、クラウド連携をうたう。
Butics-SXを導入することで、蓄電池内の電力量や太陽光発電システムの出力をリアルタイム管理できる。例えば、夜間に蓄電池へ貯えた電力を日中使用する際に自動制御でき、電力コスト削減が可能になる。電力使用量をデータ分析するツールが備わっているため、フロアや時間帯ごとの消費電力量の見える化ができ、ピークカットなど効率的なエネルギー管理や省電力を実現しやすいという。
業務効率化ではタブレット端末からの監視機能が役立つ。無線LAN接続が利用でき、管理部門から離れていても監視できることから、異常発生時に現場で状況を確認しながら対応が進められる。将来の拡張ではタブレット端末から設備を制御する機能を追加する予定だ。
クラウド連携のメリットは複数ビル群を監視、制御できることだ。ビルごと、エリアごとの消費電力量の見える化もクラウド連携で実行できる。将来の拡張ではクラウド連携に電力需要予測やテナントの課金管理、節電ガイダンスなどのサービスを追加して行く予定だ。クラウド上でサービスを提供するため、機器の追加の必要がなく、導入・運用コストを抑えられるという。
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