建設業30社超で価値創出の業務変革 PwCコンサルティングの建設特化チームが実現現場を知る「伴走型」支援で建設DX加速

慢性的な人手不足と高齢化、長時間労働の是正と2024年問題、デジタル化の遅れと生産性向上、協力会社を含むサプライチェーン全体の強化など多くの課題を抱える建設業界。こうした状況にあってPwCコンサルティングは、7年前の2018年に建設業界の支援に特化した専門組織「建設チーム」を立ち上げた。

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» 2026年01月05日 10時00分 公開
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 総合コンサルティングファームのPwCコンサルティングは、建設業界、設備業界、住宅業界などの建設業の支援に特化した専門チーム「建設チーム」を持つ。支援するテーマは経営戦略立案から、IT導入、業務/組織改革までと幅広い。建設業に深い知見を有したチームメンバーがクライアントと二人三脚で課題解決を図り、成長を支援する伴走スタイルで、デジタル化が遅れる日本の建設業におけるDXの加速役を担う。

 PwCコンサルティングで建設チームを率いる執行役員 パートナーの赤木信太郎氏に、建設業が抱える課題をどう捉え、どのように解決すべくコンサルティングをしているのか、その先に目指す将来ビジョンなども含めて聞いた。

建設出身者と改革領域のエキスパートが融合した専門集団

――建設チーム設立の経緯について

赤木氏 建設業は国のインフラを支える重要産業と認識し、2018年に建設業界を専門で支援するチームを立ち上げた。メンバーの出身はゼネコンやハウスメーカー、設計事務所、建設系SIerなどさまざまだが、それぞれが建設業界の商慣習や国の施策、デジタル技術に深く精通している。業界出身者と、組織設計/業務設計など改革領域の専門家とのハイブリッドによる総勢約60人をコアメンバーとし、プロジェクトによってはPwC Japanグループ内のM&Aや財務、海外に強いメンバーなども加わり、プロジェクトチームを組成し、クライアントを支援している。

 一番の強みは業界への理解度の深さだ。建設プロセス改革を例に挙げれば、他の製造業界では部品の多くを標準化しているが、建設業界では一品物の建築物や構造物も多い。それを無視した他業界の知見を単純に当てはめた改革提案は現実味が乏しい。複数の産業をグローバルで支援してきた知見と、国内建設業の実態を考慮した問題の本質を捉えた助言をしていることが、建設チームが支持される理由だ。建設業界にとって的を射た提案ができているからこそ、多くの実績を積み上げられている。

――建設業界からの反応はどうか

赤木氏 依頼は右肩上がりに増えている。チーム立ち上げ当初は大手建設業のDX案件が中心だったが、今では多くのクライアントから幅広いテーマで相談をいただいている。

 引き合い増は、働き方改革の適用や人手不足など、制度の厳格化と建設業各社が抱える問題が深刻になったことが重なったためだと考えている。建設業では昔ながらの働き方が引き継がれ、いまの時代に合わない部分も多く、問題が顕在化しつつある中で改善要望が寄せられるようになった。

PwCコンサルティング 執行役員 パートナー 赤木信太郎氏 PwCコンサルティング 執行役員 パートナー 赤木信太郎氏

昔ながらの非効率な建設業務プロセスを変革する手腕

――建設チームの特徴と建設DXへの対応は?

赤木氏 依頼内容は中期経営計画や営業戦略、DX戦略の策定から、組織再編、グローバル展開に合わせた統制強化、データドリブン経営実現のための経営基盤の整備、グローバル調達の支援まで広がっている。いずれもクライアントと一体となり、課題解決まで“伴走型”で支援するのが建設チームの特徴だ。

 その中で多いのが、デジタル技術を活用した業務プロセス改革だ。一例として、BIMは建設業のデジタル化では欠かせないキーとなるもので、設計から竣工まで活用可能だが、実際の活用はかなり限定的になっている。そういったデジタルを用いた業務プロセス改革の支援を数多く実施しており、支援させていただいた企業は30社以上、プロジェクト数も160件を超えている。

PwCコンサルティング建設チームの強み PwCコンサルティング建設チームの強み 提供:PwCコンサルティング

――建設業界が直面している課題をどう捉えているか

赤木氏 建設業は景気の浮き沈みがありながらも、昔ながらの仕事の仕方を続けている業界だ。しかし、現在では協力会社にまで人手不足が広がり、抜本的な業務改革を行わないと業務破綻が現実味を帯びてしまう。また、大手ゼネコン社員の年齢構成を見ても、10年後の業務継続に関してリスクが高い状況だと感じている。

 厄介なのが、改善すべき点が企業の風土や文化として根付いていることだ。情報は社内で広く共有することが望ましいが、建設業の仕事は多くが縦割りで進められ、情報はサイロ化しがち。リソース調達の権限も現場サイドが強く、全社的なルール統一は難しい。業務効率化やコスト削減、意思決定の迅速化の点で障壁となっている。

 人は変化を嫌うため、その解消は一筋縄ではいかない。そこで大規模案件でのアプローチの1つが、経営層の理解を得た上で、現場に影響力のある協力者を発掘、彼らの力を借りて変化の必要性の周知を行うことだ。実践のための「チェンジマネジメントプログラム」を、各プロジェクトを通じて実施している。

 一方で、現場ではデジタルで業務効率化を見込める領域が多々ある。これについてはテクノロジーメンバーを中心に改善をサポートしている。

ロボットや生成AIなど多様なテーマでクライアントの課題を解決

――建設DX支援の具体例は?

赤木氏 業務改革を支えるDXの導入が多いが、現場でのロボット導入の支援や空間IDを用いた現場改善など、国や公的機関の研究テーマと連携した支援も実施している。

 いま期待を寄せているのが「生成AI」だ。建設チームでは建設業向けの生成AIの活用ユースケースを保持しており、クライアントと協議して、大幅な効果が見込めるものから優先して導入を始めている。成果が急に見込めないものは成果報酬型などの契約形態も活用し、リスクを分け合ったサービスも展開している。また、AI活用の前段階となる非構造化データの整備なども手掛けている。

 生成AIの使い方はさまざま。社内の網羅的な情報検索もあれば、営業情報の入力を効率化するために、音声でテキストを生成して位置情報と紐付けることでも使われている。AI活用で、社内で埋もれている技術や技能の“暗黙知”を“形式知”に変える方法も、技術継承の観点から取り組んでいる。

ロボットや生成AIの可能性について語る赤木氏 ロボットや生成AIの可能性について語る赤木氏

 DXに関しては、「どう進めるべきか」の相談も多い。私たちが継続的に支援するのではなく、クライアントが自走できるように「DX推進室」といった専任部署を新設して、社内コンサル的な動きで現場のデジタル化を後押しするなども行っている。クライアントが自走できることが理想だが、独力では難しい部分を具体策をもって提案している。

 デジタルから外れるが、調達絡みで言えば、外注作業の標準化も注力ポイント。どの仕事を外注に出すかは現場ごとに異なるが、発注条件などを整理すれば、本社側で一括した協力会社の決定により、各現場の負担を確実に軽減でき、ボリュームディスカウントによるコスト削減も見込める。ルール作りや協力会社との関係構築なども、ミッションとして進めている。営業〜施工・運用までどの領域でもクライアントに伴走して成果を出すために、建設チームも共に汗をかくことをモットーにしている。

 プロジェクト目標の決め方は、事前にクライアントが課題を抽出しているケースもあれば、ヒアリングを基に提案することもあり、各社に寄り添う形で柔軟に策定している。

国内の建設業は“建設DX”の波に乗れるか?

――DXと言いながら単なるITツールの導入にとどまる企業も多いが…

赤木氏 DXの意味がそもそも広範だ。デジタルによる根本的なビジネス変革はDXの代表格だが、建設業は昔ながらの仕事の仕方があまり変わっていない。その点で提案時に意識しているのが、建設ビジネスを支えるプロセスや文化、考え方の見直しにまで踏み込むことだ。それらが伴わなければ、期待されたほどの効果が表れにくいというのが実感だ。文化や考え方には良し悪しの双方があり、踏み込む程度については都度、クライアントと議論している。

 他産業と比較すると、国内建設業のデジタル化は遅れていると感じる。裾野の広い業界であり、国主導での取り組みも必須だ。乗り越えるべき課題は数多くあり、そういう意味ではデジタル変革がまだ動き始めた段階だといえるだろう。

 とはいえ、国内外の建設現場の状況の違いを理解する必要もある。日本は施工技術が非常に高く、ゼネコンと協力会社の豊富な経験と技術力(暗黙知)によって高品質の施工が行われている。逆に海外は建設の作業分解構成図(WBS)などで仕事をいわば規格化し、技術や技能が低くても進められるように業務が標準化されている。

 こういった業務や契約形態の違いは、地震など自然災害が多い日本特有の品質基準を満たすなど、複数の要素で長年蓄積されてきた結果だろう。まずは暗黙知の形式知化などデータをそろえることや仕事のスタイルを変革することが必要となるため、DXでのドラスチックな変革は容易にはいかない。

――建設チームがゼネコンと二人三脚で描く理想像とは?

赤木氏 インフラ維持などの社会課題の解決にはぜひ貢献したい。そのためには建設業の活性化が必須だ。建設業は3Kなどと言われることもあるが、国のインフラを支える素晴らしい仕事をしていることは現場視察などを通しても実感している。若い世代が建設業で働きたいと思える業界や企業となるようにできる限り支援したい。

 IT投資やAI活用の費用対効果は見い出しにくいが、私たちはより投資対効果を得られるように継続的に取り組む。そのため、成果報酬型や運用後にしっかりと成果を出すべくマネージドサービスの強化も視野に入れている。できる限りクライアント自身がビジネスとデジタルの双方とも“自走”することが理想で、不足するところを補うという考え方は一貫している。

PwCの総合力で建設業の価値創出をサポート

――建設チームの今後のコンサルティング方針について

赤木氏 PwC Japanグループとしての総合力も強みで、大いに活用したい。現在、会計基準への対応支援プロジェクトではPwC Japan有限責任監査法人とPwCコンサルティングの合同チームで対応している。建設領域のサステナビリティに関しても専門組織があるため、常に連携して対応することでクライアントの提供価値を最大化している。M&A、戦略、セキュリティなど多岐にわたる専門チームと建設チームがタッグを組み、クライアントが価値を創出できる提案を心掛けている。

グループ全体の総合力で幅広いテーマをカバー グループ全体の総合力で幅広いテーマをカバー 提供:PwCコンサルティング

 目指す先は一貫して変わっていない。企業、さらには国や社会への貢献がそれだ。取り組みはまだ道半ばで、検討すべきことも多い。企業のみならず社会的意義や価値といった側面をしっかり突き詰めて、サービスを提供したい。建設業やインフラ産業が次の世代でよりよい状態になるために全力を尽くす。

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提供:PwCコンサルティング合同会社
アイティメディア営業企画/制作:BUILT 編集部/掲載内容有効期限:2026年2月4日